耕さない不耕起栽培 南アメリカでは70%採用 専門家が教える利点

2019年7月5日

不耕起栽培は、作物生産を維持し、土壌と環境の質の問題に取り組む主要なアプローチで、南アメリカではすでに70%採用されています。

注意

耕して栽培しているその畑に持続性はありません。この記事を読み、息子や孫の代にも農地として活用できる畑を目指しましょう。

皆さんは、不耕起栽培と聞いてピンとくるでしょうか?不耕起栽培とは、耕さないで、栽培を行うことです。近年では特に、保全型農業として世界的に注目を集めています。しかし、まだ十分に浸透しておらず、世界の耕作地の面積の9%程度でしか行われいません。日本でもまだ十分に採用されていません。その採用地域のほとんどが南アメリカ大陸北アメリカ大陸で占められています。特にアルゼンチン、ブラジル、パタゴニアでは不耕起栽培採用面積が、全耕作地面積の70%を占めています。

どうして、日本では採用されず、アメリカ大陸ではこんなに多く採用されているのでしょうか?

その答えは1つです。

日本では関心が低いからです。一方で、アメリカ大陸の人々はその利益をわかっているのです。

今回はそんなアメリカ大陸の人々に遅れを取らなくて済むように、実際に不耕起栽培について研究を行なっている私が、不耕起栽培の利点についてよく目にする利点専門的な利点を紹介します。

いろんなサイトでよく目にする利点

耕さないから、耕運機の燃料代などの費用や耕す手間がかからない。

根が残って保水性が高まる。

土壌流出が避けられ、肥えた土がたまりやすくなる。

以上の3つはよく目にしたり、聞くことがある利点でしょう。特に1つ目の費用と手間を省けるという点は農家にとってとても大きな利点になることは間違えありません。

専門的な利点

今回はそんなよく目にしたり、聞いたりしたりする利点だけでなく、より専門的な利点を知ってもらいます。それにより、不耕起栽培がいかに重要であるかということに対する認識が深まることは間違えありません。

現段階でわかっている利点としては、

0〜15cmの圧縮性(土がどれだけ敷き詰まっているか)の減少

圧縮性が減少することにより、苗の出現率の増加、根の成長の促進、作物生産量増加、隙間が多くなる、水が浸透しやすくなると言った利点が得られます。

団粒の水安定性の増加

団粒(土の塊)の撥水性が高まり、水によって団粒が緩んで崩壊するのを防ぎ、団粒の中に含まれている土壌中の炭素を長期間保存できるようになります。土壌中の炭素は作物生産において欠かせないものであり、耕すと二酸化炭素として空気中に出て行ってしまいます。この現象を耕さないことで防ぎ、土壌中の栄養を保護できるのです。加えて、団粒の水安定化は土壌侵食を防ぐこともできます。

利用可能な水の増加

利用可能な水の増加するとどんないいことがあるでしょうか?特に乾燥する地域では、効果を発揮することが間違えありません。データによると最大86%も増加しているという報告もあるので、毎日水をあげているとしたら、2日に1回で良いというような感じでしょうか。非常に大きなアドバンテージを得られます。

まとめ

ここに書いてある知識をどれだけ知っていたでしょうか。

よく目にする知識は知っている方もいらっしゃったでしょう。もし、知らなかったという方がいらっしゃいましたら、費用と手間が省けるということには感心したのではないでしょうか。

一方、専門的な知識については知らなかったという方が多いことでしょう。近年、不耕起栽培が注目を集めてきていることもあり、研究が進んできています。そして、たくさんの利点が明らかになってきています。費用と手間を省けて、終了も見込めるのであれば、使わないで入られません。

耕さないことによる雑草の侵食により終了が下がることが懸念されていますが、カバークロップといった他の農法を組み合わせることによって、その影響を最小限に抑えることができます。

この記事を読んだ方の中から、ぜひ、日本の不耕起栽培の先駆者となり、将来の日本を支える方が出てきていただけたら幸いです。